スマホで手助け実証実験の結果をインフォグラフィックでまとめました。
                画像には音声解説がついています。移動時に困っている人と手助けできる人がスマホでつながる「スマホで手助け」実証実験の、実験結果を見てみよう! この実証実験は、段差で前に進みにくい車いす利用者・ベビーカー利用者や、目的地までの行き方や駅施設がわからない国内外観光客などの“移動時に困っている人”と“手助けできるサポーター”をLINEでつなぎ、共助を後押しする取り組みです。
                2018年8月3日~8月31日、JR大阪駅で実施しました。 まずは、移動に困っている人の現状を見てみましょう。今まで行きたい場所に行くのを諦めたことがありますか?という質問に対して、82.3%の人が、ある、たまにある、と回答しました。
                主に、車いす利用者やベビーカー利用者、視覚障がい者が諦める割合が多く、
                諦めた理由は、バリアフリールートが事前に確認できなかったからや、目的地やルート上にバリアがあったから、困った時に助けを求められなかったから、人が多いところで他人に迷惑をかけそうだったからと理由を挙げています。 一方、サポーター側の現状を見てみましょう。駅で困っている人を見かけて、サポートしたい時、何を思いますか?という質問に対して、
                「本当に困っているかどうかわからない」という回答や、「声をかけて断られるのが嫌だ」という回答や、「サポートの仕方がわからない」という回答に特徴が出ました。
                「本当に困っているかどうかわからない」という回答に関しては、国内観光客に対して45%の人がそう思い、ベビーカー利用者に対して26%の人がそう思う、車いす利用者に対して25%の人がそう思い、国内観光客の人は困っていることがわかいにくいようです。
                「声をかけて断られるのが嫌だ」という回答に関しては、国内観光客に対して9%の人がそう思い、ベビーカー利用者に対して11%の人がそう思う、車いす利用者に対して10%の人がそう思い、どの人にとっても感じていることだとわかりました。
                「サポートの仕方がわからない」という回答に関しては、国内観光客に対して9%の人がそう思い、ベビーカー利用者に対して10%の人がそう思う、車いす利用者に対して16%の人がそう思い、車いす利用者へのサポート方法がわから無い方が多いようです。 そのような両者の現状を見た上で、スマホで手助けを使ってその現状は解決されたのでしょうか?
                移動で困る側に、スマホで手助けがあることでお出かけのハードルは下がりますか?という質問に対して、56.0%の人が下がると回答しました。
                一方、サポーター側に、スマホで手助けがあることで声かけのハードルが下がりますか?という質問に対して、80.2%の人が下ると回答しました。
                これまでの結果を解釈してみると、移動で困った時に「誰に声をかければいいだろう…」「声かけて断られたらどうしよう…」と思ったり、
                一方サポーター側は「自分から声かけるのは恥ずかしい…」「おせっかいだと思われないかな…」という心理的ハードルがあるのが現状です。
                「スマホで手助け」のアプリがあることで、「普段から誰かの役に立ちたいっ」「大阪駅を良くしたいっ」という気持ちを後押しできることがわかりました。
                サポーターが増えることで、みんながもっと安心して移動できる街や社会に、一歩近づくことができるのではないでしょうか。 次は、実際の実験結果の数値から、今後の課題について見てみましょう。
                アンドハンドのLINEアカウント友だち登録数は9612人が増えて、現在2 2 9 5 6 人が登録しています。
                その中から、サポートが必要な人で登録した人が235人であり、サポーターで登録した人が4277人でした。
                大阪駅に行って「アンドハンドエリアにいます。」と通知を受け取って、手助けのスタンバイ状態でいたサポーターが3075回であり、
                サポートをリクエストした回数が337回で、それに反応したサポーターが64回でした。
                結果は337回中64回手助けに行ったため、19%のマッチング率を達成しました。
                
                スマホで手助けでは、「段差がない道を教えて」「段差を乗り越える補助をして」「乗り換えや駅施設を教えて」「目的地までの道を教えて」の4つの困り事のリクエストができます。
                ここで、困り事別でマッチング率を見てみましょう。
                「段差がない道を教えて」というリクエストに対しては、マッチング率は7.9%でした。
                「段差を乗り越える補助をして」というリクエストに対しては、マッチング率は12.9%でした。
                「乗り換えや駅施設を教えて」というリクエストに対しては、マッチング率は20%でした。
                「目的地までの道を教えて」というリクエストに対しては、マッチング率は24.1%でした。
                「段差がない道を教えて」と「段差を乗り越える補助をして」というリクエストのマッチング率は低いことがわかりました。
                
                これまでの結果を解釈して、今後に向けて課題があります。
                サポーターが実証実験エリアで、3075回もサポートの待機をしてくれたことは、困っている人がお出かけするときの「安心感」につながったと思います。
                しかし、337件のサポート依頼に対し、19%しか手助けに向かうことができませんでした。
                これはサポーターが別の用事で急いでいてスマホに届いたヘルプに気づかなかったからかもしれません。
                また「段差がないルートを教えて」と「段差を乗り越える補助をして」のマッチング率が低いことは、
                普段から「バリアフリールートを意識していないので教えられない」であったり、「車いすやベビーカーの操作方法がわからない」という
                心のバリアが背景にあるのではないでしょうか。 最後に、実際に実証実験に参加した方から、ご意見をいただきましたので一部ですが、共有します。
                まずは、サポートを依頼した人の4つのコメントです。
                1つ目は、はじめてサポーターさんに会えた時は心からありがとうと思った。
                2つ目は、主要駅は急いでいる人が多いので声がかけづらい。実際にあると本当に助かります。
                3つ目は、10回程使用したが、一度もサポートに応じてもらえなかった。
                4つ目は、「どんな人と出会うんだろう?」や「もし変な事に利用されたらどうしよう?」などの不安はあります。
                
                次は、サポートした人の6つのコメントです。
                1つ目は、必要とされていることがわかれば、声かけはずいぶん楽になると思う。
                2つ目は、「誰かを助ける」ということを真面目に考える機会になった。
                3つ目は、仕事以外での「ありがとう」がとても心に響いた!
                4つ目は、困っている人と助けることができる人が出逢う機会になり、お互いに心が豊かになれる。
                5つ目は、バリアフリー経路を普段意識して大阪駅を使っていなかったので、サポートが十分にできなかった。
                6つ目は、現地に何回かサポーターとして行ったが、行った時に限ってサポートの依頼がなく、1回も手助けできなかったのが残念。
                
                以上が実験結果でした。たくさんのご参加とご意見をありがとうございました。